写真とミュージックビデオでお世話になった濱田 英明さんのこと。
やりとりの中で ハッとさせられた瞬間が何度もあった。
自意識過剰で、写真を撮られるのが苦手な僕に、
「写真はずーっと残っていくもの。撮影した写真を
未来の自分が見て、どんな風に感じるか想像してみて」
というようなことを言ってくれて、すごく楽に。
どこか カッコよく撮られたい とか、恥ずかしい という
思いがあったのだけど、未来の僕を想像してみたら、
やっぱりこの瞬間を思い出して、むふふと笑ったり、切なくなったり、
愛おしく感じるのだろうな、 そんな風に思いを巡らすうちに、
自然体でいることを許してくれた気がした。すごいな と思った。
Photo: Hideaki Hamada
当初予定には無かったのだけど、濱田さんの視点でミュージックビデオも
撮ってもらいたい と思った瞬間には猛アタックしてしまっていた結果、
(ときどき、こういう どうにも止まらない時がある。。)
引き続き担当してもらえることに。
アルバムタイトルでもある、「生活」という曲。
撮影にも同行させてもらったのだけど、いくつかの奇跡や偶然に心がたくさん動いた。
自分が生まれ育った街が、映像として切り取られ、
それがミュージックビデオとして形になったのかと思うと、
なんだか とびきりのご褒美をもらったかのような気分。
自分のためにつくったこの曲が、濱田さんの視点で拾い集めた
街のあちこちに見え隠れする小さな「生活」の 映像のおかげで、
聞いてくれる人たちの「生活」に、するりとすべりこむことができるよな気がしています。
録音に関わってくれた人たちのこと。
録音 ミックス マスタリング 共同プロデュース
エレキギター マンドリン ウクレレ:田辺 玄(WATER WATER CAMEL)
音楽家としてのはじまりの時からずーっと近くでいてくれている 家族のような存在。
僕の 好き や 良しとする塩梅を理解してくれていて、今回もたくさん救われた。
この人の、観察力と解像度の高さには毎度驚かされます。
そして、採れっぱなしの作物のような僕の歌を、繊細に、
時にはちょっと大胆に彩りをくわえてくれた大好きな演奏家たち。
コントラバス:須藤 ヒサシ(WATER WATER CAMEL)
ドラム:senoo ricky
ピアノ パーカッション ヴィブラフォン 鍵盤 ドラム:田中 佑司
トランペット フリューゲルホルン:三浦 千明
ヴァイオリン:鈴木 絵由子
アルバムのジャケット その他もろもろの絵を提供してくれた
藤川 孝之氏もはるばる国立から遊びにきてくれた。
録音中も同じ部屋でカリカリ。
ページをめくる音など、音源をよく聞けば聞こえるかも、ね。
「生活」オフィシャルご飯、京都の食堂 souffle さゆりさんご飯も、
美味しすぎて毎度ため息ものだった。
録音のこと。
今作の録音は一昨年の12月、真冬の小淵沢「星と虹レコーディングスタジオ」にて。
このスタジオのオーナー先生は、ミュージシャンであり、歯科医。
その診療所とスタジオは棟続きになっていて、
1階はリビング、2階が録音スペースというなんとも変わったつくり。
1階のリビングでの時間の流れは心地よく、程よい生活感があって、自然と肩の力が抜ける。
2階にあがれば、すぐに制作に集中できる。時々、階下から聞こえてくる話し声も心地よい。
高価な楽器が造作なく並べられていたり。たくさん使わせてもらった。
オーナーの豪快で、自分の好きにまっすぐな人柄がそのまま出たような空間。
弾く、唄う、録る、休む、話す、食べる、寝る。という、あっという間の6日間で、
そこにいたみんなが自分のすべきことに集中できていた。
僕が感じる居心地の良さって、そこにつきる。
今更ながら、こんな幸せな環境はないな、と思う。
屋根に降り積もった雪が崩れ落ちる音や、午後5時のチャイム、木がきしむ音、
いろいろと難儀なこともあったけど、全部ひっくるめて、温かく、親密な音が録音できた。
録音した音をいま聞いてみても、あの時の気配のようなものを背中に感じる。
ここにお世話になって良かったと しみじみと思う。
今年は先生に会いにゆけるかな。また 違う季節にも行ってみたい。
みなさま あけましておめでとうございます
2015年、石井ゆかりさんの魚座の年間空模様によると、「デビュー」するような年 だそう。
そのほかの詳細な時期なども、あて書きされたような当てはまり方でおもしろいです。
さあさ どんな年になるかな。
そんな「デビュー」するような年 に発売される新しいアルバム、
色々な情報が特設ページにて発表されています。
自分のなかで 勝手に情報量多すぎて、ちっとも整理できていないのですが、
次回より順を追ってつらつらと。まずは録音のことなどから。
では みなさま 本年もどうぞよろしくお願いします