2015年1月14日
note/2015.1.14
録音のこと。
今作の録音は一昨年の12月、真冬の小淵沢「星と虹レコーディングスタジオ」にて。
このスタジオのオーナー先生は、ミュージシャンであり、歯科医。
その診療所とスタジオは棟続きになっていて、
1階はリビング、2階が録音スペースというなんとも変わったつくり。
1階のリビングでの時間の流れは心地よく、程よい生活感があって、自然と肩の力が抜ける。
2階にあがれば、すぐに制作に集中できる。時々、階下から聞こえてくる話し声も心地よい。
高価な楽器が造作なく並べられていたり。たくさん使わせてもらった。
オーナーの豪快で、自分の好きにまっすぐな人柄がそのまま出たような空間。
弾く、唄う、録る、休む、話す、食べる、寝る。という、あっという間の6日間で、
そこにいたみんなが自分のすべきことに集中できていた。
僕が感じる居心地の良さって、そこにつきる。
今更ながら、こんな幸せな環境はないな、と思う。
屋根に降り積もった雪が崩れ落ちる音や、午後5時のチャイム、木がきしむ音、
いろいろと難儀なこともあったけど、全部ひっくるめて、温かく、親密な音が録音できた。
録音した音をいま聞いてみても、あの時の気配のようなものを背中に感じる。
ここにお世話になって良かったと しみじみと思う。
今年は先生に会いにゆけるかな。また 違う季節にも行ってみたい。